2009-01-01から1年間の記事一覧

神様

女の子会議は ストレス解消 ぶっちゃけ放題 わがまま放談 屁理屈の嫌いに 禁忌的の好き 裸で踊る無責任大会 真実の愛は人海に沈み 洗脳混乱さようなら わかっているけど今だけは少し 違う神様を信じてみたい

間隙

普通な僕らは不思議な力を 排気ガスのように吸い込んで 手をとりあって歩いた道路の 深夜の姿がわからない 真空状態の風船の中で 時おりの針も跳ね飛ばし 上も下もなく踊りを舞って 飛び散る汗が壁の中に消えた グラス傾けて光った角度の 目立たぬ視線を見な…

泰葉

泰葉は気が狂い あんなことを言い 小朝は冷静に それを覆す しかしキチガイと真顔の言い分は常に等価であり 真実はどこにもない 信じるという不透明な祈りの中に そのかけらが眠っているのみだ 身体を重ねた男女は血液を交換し 脳みその味噌をこねまぜる 果…

もう愛している

知りたいことはもうない 君は完全さ 聞きたくない知りたくない そんなことばかりさ 前の夜に見た夢の話を 延々と聞かされるような 父親に犯されたわけでなし 呑気に酒をのんでいるだけさ 砂の城の永遠を ただ信じているのさ 崩れませんように 蛇に足を描くよ…

幽霊船

幽霊船に乗るよ ぼろぼろの旗に並んで 優先的に乗るよ ずっとばかにされていたけれど 今日からは立場が逆だ 幽霊船に乗るよ 幽霊船は よろよろと呻くように 関節を鳴らしながら 地下倉庫でがいこつが からんからん 幽霊船は どろどろのへどろを燃料に きらめ…

わからない

好きなものの違いすぎる僕らが 愛し合えることを 正当化するための理由なんて いくらでも考えられるけれども というように 散文的に書くと 詩ではなくなるので 僕は何も言えなくなる 好きなものが違いすぎる 僕らは愛し合う それはそう 正しいと 可能性は告…

へや

慢性的に眠いです 毎日たくさん寝るからです 目蓋がからいです 野菜ジュースが歯に凍みます おしっこに行きたいです 面倒です 音楽を聴いています ラーメンを食べました チョコレートください 将来が不安で 目の前が真っ暗です 部屋の明かりが瞳を刺します …

キャベツ

しゃりしゃりと甘いのです まるで林檎です 畑に並んでいる時は わさびのような顔をしているのに きっとあれですね らくがんを溶かした液の中に 三日くらい漬けてから出荷しているのでしょう むいてもむいても甘いのです スーパーで百円の ピカピカのキャベツ…

ココア

ぱくぱくとわたしは スプウンでココアを すくつてはたべてゐます おいしくて 口がかわきます それでマグカツプに入れた ろ過水をのみます 少量をふくめば まろやかになりました にこにこしちやひます

寶くじは買はない

失はれてしまつたものは 二度とかへつてはこないのだ だつてそれは 失つてしまつたのだから 自轉車で來てゐてよかつた 無一文でどこまでも歸れる 一錢も持たなければ 使はなければ道は限りなく永遠である メトロ通りにやつと目を細め 星を一つ知る 朱色の鳥…

意味あるものは失えば無意味になるの巻

陽が昇れば朝を忘れ 暗くなれば夕暮れを喪失する 親になれば名前をなくし 人が死ねば塵になる 時間が止まったら真空のようにすべてはすべてを停止させる 唯一無意味 溶けない氷は雪女の美貌によって維持されている 凍った涙は積もりもしないで 綺麗 振り子を…

『芝浜』(新春蔵出し!まるごと立川談志 080103 NHK総合)覚え書き

【総論】 談志の落語は「断片から全体を想起させる」という仕組みになっている。 あるいは「非論理を積み重ねて論理にする」という力技。 談志は「芝居をしない」あるいは「台詞を言わない」。 脚本というのはどうしても論理的になってしまうが 談志の落語は…

お正月

初日の出が遅い 津波のような朝焼けが ビル群を縁取り 西の空には星ひとつ 光GENJIも踊り始める 縦横無尽に駆け回る 地味なギャルたちは ウェストポーチを 揺らしてる 89 恐れることなど何もない このまま徐々に 緩やかに鋭角的に 続き続ける カメラを構え…