2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

時速四キロの太陽の破片

J・M・バリの小説で 恋の競争に勝つためには 馬車に乗って好きな人のところへ 一番乗りすることが 大事なんだって知った 僕は遅い 時速四キロの長い旅を のんびりと揺れながら ただ清らかな愛を信じている

思い出す

俺が誰だか忘れていたよ 俺はイアーゴー 財布に金を 入れておけ 俺が誰だか忘れていたよ 俺はジョン・シルバー ラムを片手に お前を殺す 俺が誰だか忘れていたよ 俺はシンドバッド 詩人じゃねえ 船乗りだ!

砂利の銀河

自分って「重たい」人間だなあと思う。 筆を持つと口数が多くなる。 愛なる荷重をインクに込めて投げつける。 饒舌な花束を目の前に突きつける。 誰もが同じ速さで歩いているわけではない。 手を繋いでスキップしたら彼女が転んだ。 ああ、野原のような場所…

過剰だから引き算がしたいよ。 でもいくら引き算を続けても どれだけ僕が黙っていても、まだ ゼロよりむこうには行けない。 「中和」とはどういうことなのか? それはゼロとゼロとが寄りそっていることでしかないのだろうか。 もっと揺れたい、波のように、…