2013-01-01から1年間の記事一覧

社会

僕は未来をここに置く 君の予想のはるか手前に 空と夏との境界線に 目を閉じて 冷たい空気を吸いこんで 体内時計は狂わない 常緑樹という言葉がある いかにもこれから流行るだろう

弓のデッサン

巨大な墓があり それを天から降ろしてきた 弓なりの身体 想像するに難くない 人物のデッサン 寄り道の絆 茫漠とした記憶の隅から 這い出してくる煙たち 実感なんてどこにもないよ あなたは天使になっただけ 雪解け水ならいつでも飲むのに 氷のように閉ざした…

白い砂漠に

二人が面倒臭いから 一人でできる恋を選んだ 二人の繋がる線よりも 頭と身体の繋がる線を キスがどれだけ心地よくても 所詮は恋した証明で 身体はどうでもわかりやすい 埋もれて見えなくなっていく 必要に迫られ逃げ出す彼ら 欲望が詰め寄り流される彼ら 罪…

長い髪

狂い出せれば泳ぐもの 君の遠さは移ろいながら 煙となって消えていく 夢とは思えず引きずられていく

それで優しさの意味を知る

月のことしか考えていない 星の色しか思い描けない 太陽を浴びて 風を受け止めて 真昼の丘で眠りましょう 花は光と雨に溶け 粒となり空を彩って 鳥の翼や虫の羽ばたきに 捕らえられて落ち 土に染みこみ消えていく 上を向き 靴をのめらし 川の匂いに包まれて …

《散文》

自分が詩を書くタイミングというのをよく考える。 10月11日に僕はこう書いた。 一つの華美が華美を呼び 取り返しのない革命が起きる 時にそれは血を流しながら 常にそれは車輪のように ほとんど予言のようなフレーズだ。 事態はそこまで必然に迫っていたよう…

夢と水

過ぎたこと そう だから 夢のこと 消えず拭えず 濁りきって ただ静か 沈殿を待つ 水はいつでも澄んでいる 見えなくなってしまうだけ 唇を切り 沁みる 血管は泥を 押し返す

言論の自由

言葉を奪われたら散文家は仕舞いだ しかし詩人は生き延びる 意味を失ってもその色が 匂いが 目方が 光沢が 手触りが あまさずに まずは血となり 肉となり そこから吐かれる呼気となり 必ず再びよみがえる 優しさも あの日の光も そのような祈りも 息づいて生…

ゆかり(盗作2)

ゆかいな雪のふる夜の ゆらゆら揺れる夢の夕日 ゆるやかな行方を目で追って あらゆる由来を許してみよう ああ悠々自適 優雅な遊戯 唯一無二のゆるぎない余生 ゆっくりゆったり手を繋ぎ ゆびとゆびとで結い上げるのよ ゆたかに そう、ゆたかに ところであの思…

ベッドの片隅で

抜ける青空と肌の色 ぐるぐる巻いた濃い茶の髪が 鳥の巣になってた 膨大な記憶 早幾年が過ぎたから すらりと君は昔に戻った 僕の知らない昔に戻って 変わらず煙草をすっと咥えて 柔らかな微笑みを佇んでいた 何年前にはそうだったのか 一年前なら別人だった…

固まる夜霧と傍らの悪循環

夜霧を結ぶ白い糸 分散の果てに浮かび上がる 集まるでもなく固まって 星座のように浮かび上がる 生理的な段階にかなり近い 思想的な嫌悪も やがて慣れゆくものだろう まず何よりもリズム 無邪気に川を渡るように歩いた それも既に一切の価値を失って 無意味…

星の恋

あなたが好きだよ 星が降るくらい 今日もあしたも人生は ぐるぐる迷う道知らずだね 行方をくらました月影を探し 散歩ともいえぬ散歩を続けて いつの間にか立ち止まり 座って 空を眺めることもなくなったんだね あなたが好きだよ 星が降るくらい それでも恐ろ…

エネルギーの落ちる

僕は全て エネルギーの全て 雪に溶ける熱のように 日に落ちる影のように 激しく悲しみ 泣き叫びながら 静かに川の 流れを見つめる 爆発的な冷たい熱です 愛する人の歩く姿を 見ることもなく死ぬのです しかばねを操る 嘘つきの奇術師のように 僕は愛するあな…

月見

芸術 なんという 言葉はいらない 廃墟の月

月齢を調べる

あの日は上弦の月だった 晴れてたか曇ってたか あんまり覚えてないのだが 雲一つない快晴だったらしい 月は夜には西の空 たぶん真北を向いていた 僕らにはあんまり関係なかった 気温は零時で18度弱 風が強まりはじめてた 東北東から2.6 それだけのことが 検…

曖昧

終わり とはいえ始まっている 交響曲のように繰り返されて 阻止しなければ 盛り上がるばかりだ およそ人間らしくない 訣別しなければ 超然たる明日を掴み取るため 考えながら眠るのだ 中毒なのだ 依存なのである 繰り返されて 盛り上がる 明日はいつくるか …

現状の夢

わからんよ 何も 知らんし 何も知らん ただ生きて 必死で 悩みを解いて 来ただけで そんな言われ様はないと 思うが まあ そんなところなんだろう それで上手いと いうだけで 自分は死ぬだけでも難しい 何か言われれば疲れるのは君と同じだ それはそうです 碁…

君の人生を変えに来た

泣いてるだけじゃ勿体ない 疲れているなら眠ればいい 僕と交代で夢見よう 君の人生を変えに来た

質と量

痛快に響き 線路の音が 青に緑に 海を走る 素晴らしい人生や 美しい生活は 砂を噛むような味気なさと 無関係なのだろうかな 人口的な電車の音 話し声とアナウンスに 壁の匂いを 思い出すけど 車の中や 檻の中は 何も見えず 思い巡らす 素晴らしい人生や 美し…

聖なる一躍

セックスセックスぶーんぶーん おっぱいおっぱいパパパパーン セイヤーソイヤーエンターテイナー ぼんくら合戦ポップン瓶 アー ビューティ聖なる性器祀って いついつまでもと約束誓うよ ねえ僕たちも結婚だねぇ 夢見る時まで一緒だよお 死ぬほど気持ちいいセ…

愛知県

俺はいいけどお前はダメだ 当たり前だろそんなこと お前は俺を愛しているんだ だからなんでも我慢しろ 俺もお前を愛しているから 俺はいい だがお前はダメだ 当然のことだ お前は俺を愛してるんだろう 俺もお前を愛しているよ

光のいる場所

永遠に続く疲労の果てに 唐突に終わる有名な未来 休憩になってふと思い出す 死んで行った者たちのメッセージ 麻薬を打つような吸うような意味で あっさり本を読み出して 架空の煙草を延々ふかし 何もできなくて表情もなくす 別れていった友達で 支えあえない…

プラス世代とマイナス世代

生温い絶望ももう忘れかけたマイナス世代の悪意に打たれて まだ充分に意識のある僕は深く深く考え込んでいる 誰にも悪気なんてなくて 誰もがこれまでを信じているだけ 連日の吐き気とコンプレックス 信じられそうなものは刻一刻と変わっていくから 塩の多い…

死の肺が

死のような涙が胸の中を流れる かさついた塊がそのへんで湿る 鼻の奥のようにくすぐったい いたって不快に 汚れたつもりはそれほどない ただなんとなく運命だ 都会のせいなら仕方がない どこまで行ってもついてくる 水鳥のようにと 言葉だけは綺麗でも その…

未開の地

興味ねえからもう終わろう 僕は泣いている 大きな大きなブルドーザー 限界です。 きれいだと思うものを並べてきました 妙ちきりんでも美しい そんな世界に憧れていた もう酔っぱらったように行き詰まっています 今の気分じゃなかったな

洗い

そういうことです 箕輪仕立ての弁財天 胴体を割ろう 知るべきことはわからない 辛いのはわかっているのだ 嫌なものは嫌 その葛藤 船虫の湧くところ 今教えてもらえる 花道を歩く さらに喜びの一号車走る 捉えたい 困りたい しつけられた犬に また出会いたい …

地理

ぼうんと重たい 体を横にして 頭が痛いです 扇風機寒い ようく考えれば 毎日涙が出るんです 本当に視界が滲みます 今日はそういう日なんだな 考えっぱなしで辛い日も ただ淋しい だけの日も 夜が静かでいられます だから泣くのじゃないけれど 気づけば空は静…

世界中緩やかに星そのほうがいいそっちのほうが静かな夜に誰にも会わずに忌まわしいノイズを一人聴いている人生をできるだけ遠目から見て笑いつつ飲む酒のようにため息も愛情もとろけるような舞台はないか星ならば良いこの光時折感じるこの感覚が

中身

別に歌ではない 楽しそうであり 幸せを呼ぶらしく 飛び跳ねて踊る まさにピースフル カワイク かっこよく それが正義と おちょぼ口で奏でる英語 見た目は映画のワンシーン 中学生なら騙される 高校生には通じない 大学生から遠ざかり おとなになったら笑って…

空想と科学

大人になって 空想を知った そんな順番も あっていいんだ 幼い頃はつらかった もっと空想で遊んでたかった 焦りが自由を縛りつけ 思い出すばかりの日々だった 本当の空想は ひとりじゃできない それだけのことが わからなかった ひとりでうずくまってたら 手…