2007-01-01から1年間の記事一覧

女より

すべて亡くなり 終わってしまえ 楽しんでいる瞬間も 輝いている瞬間も 愛している瞬間も いつもいつも暗いことばかり考えて いつもいつも絶望にうちひしがれて そしてそれらをおくびにも出さず 寂しく微笑っていればいい 感動なんかするな 人と話すな 映画を…

降り注ぐ

降り注ぐコーンフロスティ 降り注ぐ牛乳 降り注ぐスプーン 宙に舞う飛沫

青空クリスマス

あおいあおいソラのうえから あおいあおいサンタクロースが あおいあおいトナカイにひかれ あおいあおいソリのうえから おういおういと手をふって しろい歯をみせてやってくる 上空はいつも晴れ なにも怖くない 太陽が両手を広げて空を抱き 僕の目を潰したと…

君の顔が

一日の始まりは常に鈍い 時間は夜から朝にかけてだんだんと重くなっていく 室内灯が太陽を追い出して 結局のところ時計にのみ振りまわされている自分に気づく じっと見つめていると文字の意味がわからなくなるっていうことがあるらしい それと同様に僕は君の…

矢田川キャンプ

矢田川でキャンプ テント張ってキャッチボール 刈草集めてマット運動 ごはん作ろうと思ったら箸がないことに気づき どうにかしようとガリガリ君の棒などを加工したりと様々に画策するも挫折 結局自宅に戻って箸を取ってくる タマネギとキャベツ入れたサッポ…

よろめいた威信

地面に対して垂直に立っている身体の中の無数の柱 胸に腹に腕に目頭に切なさとともに自己主張を始める そいつらが今がらがらと倒れもつれあいずっと溜めていた呼吸を一斉に吐き出している 見えない壁と戦い朽ち果てて鬱積している寄生虫のように住み着いてい…

僕は撃つ

入道雲に抱かれて眠っていた空が無数の目を開いてギラギラと僕を見つめる いつまでも子どもじゃダメよと彼女は言うけど僕はこうして見えない光につんざかれているのが最も幸せなんだと思うよ 酒を飲んだり夜中に出歩いたりすることはいつしか日常になってし…

僕はおかしい

僕はおかしい あらゆる余力 パラダイス 伊良湖岬 走馬燈から切磋琢磨 ヨーロッパ 詩を書いている時に脳内に鳴り響いている音 パイプオルガンの一音目が永遠に続くような音 二度と聞こえない あの日から僕は頭がおかしい 気狂い シンドローム手裏剣 タンポン…

キメラ

馬のような海綿体 鳥のような前頭葉 虎のような自尊心 虫のような脆弱性 そして人の心 よわく美しい幼さを マドラーでかき回し ばらばらにひき裂いて ゴミ袋に詰める 腕が飛び出し 腐臭漂い 青い車に呑み込まれて バキバキと悲鳴をあげる 追いかける犬 鼻を…

マジックポータルラブアフェアー

お前らが両腕をこちらに伸ばして 少しクビを傾けて歩いてくる お前が一匹 お前が二匹 ゆらゆら お前が三匹 お前が四匹 わらわら ショットガンを乱射 お前らは次々に倒れる お前が五匹 お前が六匹 おらおら なめんな しんじまえ くそが お前が七匹 お前が八匹…

耳鳴り

耳鳴りが聞こえない 破滅のような音を待つ 睡眠過多で身体が重い ボウフラの湧いてしまいそうな頭の中に まだ耳鳴りが聞こえない 食べ物を咀嚼すると その音が耳に届き ひとときの安心を得るのだが もっと脳髄の隅までも響き渡るような 足先まで震えるような…

そろそろ、抜本的な、ロボトミーが必要なのであって。

強~いイシが欲しい。 明日にでも死んでしまえたらという。 欲望の鎧を身に纏い 我が儘のマスクで顔を隠していたい。 死体の山に埋もれ、息を潜めて、敵軍の通り過ぎるのを待つ。 チョコレートかハチミツをなめながら、涙流して、何も呟かず、 誰かの寝息に…

シンナーすう妖精

ようこそ足下の悪い中性懲りもなく一方的な幼稚園会社戒めのハート 地球が大規模な地震で揚子江気団を破壊する記憶が朧気に恐竜 正気の沙汰とは思えないマイクパフォーマンスに釘付けのイエス オーイちょっとそこの農業従事者よオーイそこのちょっと赤ら顔の…

ボールラインルール

ゆるやかに描く未来への放物線 あざやかに燃えあがり優しさの中へ消える 約束の駅に向かう線路のように どこまでもあなたとわたし いつまでもあなたとわたし レール・ライン・ロード・ルール レール・ライン・ロード・ルール あざやかに描く未来への放物線 …

セロ弾きのマインゴーシュ

マインゴーシュでセロを弾いたら 弦が切れちゃった 切れちゃったよ ラララー

闇の質量

コーヒーとミルクの儚さ 水と油の普遍性 抗鬱剤が胃の中で 溶けずに残っている 歩くとからから音がする 足の裏に疲労が溜まって大きくなる 窮屈な靴を脱ぎ捨てて 次の一歩で現在地を知る 涙が流れて 膨らんだ空気 張り詰めた空間 外部からの抑圧によってつく…

少年Jの散歩

雲の上に空はない 広く青い宇宙に照らされ 汗をぬぐいながら 水蒸気を蹴る

サーバマークユニット

どんがらがっしゃんちゅどどどどーん ぺんぺらぺんぺんぽろろろろ びらびら 僕の父ちゃんお菓子やさん 先生そんなにめげないで 女ったらしの資生堂 おお、おお、ガリガリガリガリ

24歳の青春

照れくさくて何も言えない さようならとしか云えない 風のように舞っている意味の数々 何も読み取れないこの場の空気 知らず知らずのうちに踏みにじっていく心 噛みしめられすぎて腫れた唇 さあ僕はどこに行こう 狭い狭い押し入れの隅でさめざめと泣いている…

映画のような話

猫はニャアと鳴き ホームレスがたぶん眠っていて ぽちゃんとたまに聞こえるのは コイか何かが跳ねた音

ドラエンモーン

数億からできた高密度なとある何かがどうしても云えずに 結局は一言「もどかしい」とだけ いやそれすらも云えずに終わってしまう 伝わるとか伝わらないとかじゃなくて 口に出すことすらできない 文章として書き表すなんてもってのほか 言い換える方法を探し…