サビローン一度

磨いた苦々しさの欠片が日々

よんどころない日傘さして宙を舞う

一等地まではほど遠いイスタンブールの借家

紛らわしい黄泉の国への入り口で右往左往する

十把一絡げのみずみずしい魚たちを追いかけ回す

そのような日常さえもはや幻想の湖上に浮かぶ一握の砂

皆々様方へ申し立てるのは

シパーヒーならではの伝統的な僕ら

ちろちろしないで生きていくための方策を練り

弓形に反ったその身体を月のしずくのようにひとっ走り

ヨームヨームが太陽を呼ぶ丘の上で合図

地下室の中から腕だけがニョキニョキ

緻密なる計算のもとにはじき出された人件費を修正液で塗りつぶす

ホワイトライオットの終幕へ

出かけようホワイトライオットの終幕へ