2010-01-01から1年間の記事一覧

ラブホテル

誘拐の歌舞伎町 朝早く忘れて 花園神社 林 くちぶえ 口封じ 弓を引き絞り放つ矢 穴のあいたポスター 曲がり角ここらか もうじき着く 君が好きだ好きだ好きだよ 疲れてるんですぐ出ちゃうんだ 一人きりだからもうやだ やだやだやだやだ もうすぐなら何か出し…

近づくと

大切な手紙を 読み返すような手つきで あなたは 私の身体を一枚一枚めくる そのたび恥ずかしい声で ずいぶん鳴く 夜明け前だと時間も 忘れるような薄い闇 雨音に消されて きぬ擦れも聞こえない こっそりと匂いを 嗅いでみたときの 甘いなら酔う 酸っぱいなら…

紅の頬へ

精神異常 ゆらり夕闇 呼ぶ声の質感 洞窟に砂混じる 朦朧としながらも たたえ合う しなやかな声が 語りかけてくる 愛されて育ち 慈しみを知った 泣き顔の彼女の 白い亡霊 ゆるされて もう一度と願うなら そろそろ生きましょう 肉体は破損した たましいが喜び…

春の天才たち

君はこれから知っていくだけだ 僕は忘れてしまうだけ 思い出させてよ 新しいことを 未来がどうにも気になるね 純真な君は夢見がち のばした指をかぷりと噛んで 顔を真っ赤に染めあげた 捕まえられない だから追いかける 春の蝶のよう あるいは落葉 言葉じり…

ゆったりしやがって

なんか面倒くさい 俺は嫌いだ 踏んだり蹴ったりだ よっぽどヨーロッパだ 不快なんだわ 地雷がなんだって 魚雷がなんだって 知らん早く消えろ 土左衛門になれ くだらねえ 歌ばかり歌うな エサばかり食うな のほほんと愛ばかり 囁いてからに本当に ドラマの見…

夜の爪

濃い お茶を淹れてね 闇だったりしようよ あした君が来んなら 爪を切らないと 息が詰まるじゃん 夢くらい見ないとさ 死にたい気分なんて誰にだってある 君はまだ 気づいてないだけ お茶を飲んだら 口うつしで飲んだら 冷たいねって言おう 闇の中を小川がせせ…

起承転結

ラーリローロー ルリーリー ルロー モモモー パチパチ ラールー リロー ロー ツーツ ツーツ ツリーチ ポー プリン ラーリローロー ロー ラルロロロリルミトー ピクルミソリムトー チナッソ チナッソ プリコトロマシー ジームゲナンダ ジークムゲンダ ホロロ…

まあそんな時もある。

まあそんな時もある。 人間機嫌の悪いときはある。 ある人は人生の3%を ある人は人生の30%を 機嫌の悪い状態で過ごしている ある人は人生の2%を笑顔で 30%を怒りや泣き顔や 無表情で 残り全部を作り笑顔で過ごしている みんなの笑顔が増えるように…

昔話

ゴミ捨て場があんだよ、心の中に。 お前なんか魚の骨ズタズタに刺さって死ねばいい。 まだ全然完成してねえよ。 そんな昔の話持ち出すんじゃねえ、殺すぞ。 夢みたいなこと言ってんだって自覚しろよ。 泥棒みたいな立場なんだって知ってるか。 情報量情報量…

液体

愛液をひとすくい ぺろりとなめる そういう妄想を君はバリヤーではじく 僕の右手は行き場をなくす 懐かしいねあの芝生 寝ころんで笑ったね 立ち上がったらまっすぐに 駅のほうへと歩いたね 君は甘そうな飴をなめていた それを口うつしでほしかった 唾液でも…

意味

ちょっとでもやなこと一切しない 愛してる愛してるうるせえよ それしか言いたくないんだねえ 気持ちいいこと大好きだからね 意味を言え意味を いや言わなくてもいい あきらめた 僕がむりやり意味にしてやる せっかく天才だ ノート真っ黒にして勉強してやる …

プリキュア

プリキュアのタクト買って 部屋にこもって練習をして 誰に見せるでもなく プリキュアフローラルパワーフォルテッシモー ってやりたい 君と二人でそれをしたい それができたら何もいらないな 難しいことはもういいや えっちなことはするけれど プリキュアやっ…

指折り数えて待ちこがれろ僕の到着を 僕はすんごい恰好で行くぜ 妄想しろ妄想しろ極力具体的に 僕はすんごいモノを持ってる だから君でも自然に愛せる 安心しなさい そこでゆったり待ってなさい 今から行くから ね オラオラどうだね これが僕の存在です 知ら…

君は変わった

僕と出会って君は変わった 決して傘をささなくなった 腕をまくってボンボンボン 受話器を持つ手がアッパッパー しばらくぶりだねお父さん 警察付きだがまあいいか ねえねえこれだよ僕の嫁さん 新しいだろいいだろう 中心人物いつも射殺 そういう殺し屋 わっ…

輪廻転生

僕の命日を捧げます なので僕は死にます 困らないように頑張ります 用がなければ蘇りません 夢の中からこんにちわ そのような不穏を好みません ありがたいけれど 失敗ばっかりなので あなたとは組めないよ 紫陽花ばかりはごめんなさい そういうわけにもいき…

僕にだけ

十年分をいちどにわずかな言葉に勇気すらいらない流れるような仕草で肩の力がぬけているいまさら気がついたただ一人で思うには今日の詩は僕にだけ美しい

教えあう

永遠だからだね25だろうが26だろうがきっと僕らは間違えないね酒の飲み方も詩の書き方もみんな君から教わった煙草の吸い方も僕は吸わないが君から知った僕が君に何を教えたか知らないしかしどうだっていいいつだって一方通行だ美しいならそういうことだどう…

その本人 酒と詩

夢に揺られて昔を思い出す意味なんかないがその人を示す文体や語彙それだけ容姿もそうだ僕の思想だ彼とはいつも車に乗って神社やなんか行って夜空と酒をのんだそれから僕は考えたのだった言葉について意味について空洞の中身について今では離れ離れで愛情だ…

木々

年をとったんだね そんなに素直だ 子供みたいだよ そうだね君はあのころ 何も言えないで泣いていたから もっと甘えて 声出して 素直に言葉を吐き出してごらん 芸術的に あまりにも美しく おいしいよ とてもおいしい キャラメルみたいだ チャウダーみたいだ …

アイラブユー

彼女が好きすぎて もやもやするんで かき混ぜましょう マドラーのように からんからんと氷が揺れる コーヒーにシロップ 煙のようなミルク ストローで吸う ああ、何に喩えれば ああ、苺を摘もう ああ、キリスト教さえここにあれば ああ、フランシス・ジャムの…

ヤンヤン

ゆりかごならではの超音波 新しい赤ちゃん ここに発生 すっげーなんかこう 肩凝っていて ぐにゃぐにゃさが足りない これでも赤ちゃんか 産湯につけろ 未来は変わらず不安だが 無限に何でもできる気がする ヤンヤン

おんなじのほうし

紅蓮の炎をかいくぐり やってきました強慾の都 エロいことばっかり考えててもいい 頭の中がぐわーって ぐわーって なるんじゃわい 女の子だってエッチなんだからね

締結

揺らいだ信頼 おばけはよわい 地面に野菜 降る雪に反射する僕たちの姿 どうでもいいからそういうことにして 揺らいだ信頼 取り戻したくて 今日も今日も君の家の前に立ちつくしてる よわいよわい僕のたましいが おばけになってる おばけになってる おばけにな…

ハムレット

それが未来だと思うんだよね 君って本能的だから 食べたり寝たりやったりと 同じように僕を捨てるんだ まったく君ってよわっちい 君の名前は女だね 僕が死んだら一月後には 僕の弟と結婚するんだ 僕を殺して 殺させて 僕の弟と結びつきたい 正直な君が大嫌い…

疲労

永遠をまだ夢見てるのだ くだらない書き出しと思うだろう 素直じゃないね君もまだ どうもあの雪が勿体ないな やたらと暗いが不安は 見えないものを信じようとする ばかばかしいから何も言わないで いつも建物の外に待っていたんだが 終わりの知識はわからん…

さおだけクライシス

おこづかいを握りしめて子どもたちが さおだけ屋のトラックを追いかけている 子どもたちはようやく手にした最新型のさおだけを握りしめて 殴りあったり、犬を殺したり、古い家屋を破壊したりしている 「おうい、休憩だ」 声がかかると、子どもたちは座り込み…

2007年9月29日

首を吊るための太いロープはここにはない あったとしたってどこから吊ったら死ねるんだろう カーテンレールじゃ弱すぎる 初めからこの部屋はそういう仕組みになっているんだね ドアノブと首にタオルでも巻いて ウィスキーを飲んだら朝には逝けるけど 週に何…

2007年10月2日

一度くらいは死んでしまっても また生き返ってくることはできる 僕は死ぬのが怖いから 経験が足りない 嘘をつきたい 君を笑わせるような 嘘をつきたい 僕が僕をやめられるような ねえ 自分一人も欺けないで 誰かを騙すことはできないよ ねえ いつか大切な人…

また明日

思うよ そうだね またあした 秘めて 育てて 咲いている 本当は 嘘でも 信じてる また あし た 闇の中でそうやって 愛撫する 今日をまたあした いつかまで

子供たちに

我ながら ていねいにいれたお茶を わさび煎餅で受け止めて 正しさについて考える わさびによって 解き放たれた涙腺が うるうるとにじみ 行き惑う望みを見守って 死にたく思い 甘い干し柿を食う 何も変わらないにしても 子供たちに言葉を届ける この舌で だか…