昔話

ゴミ捨て場があんだよ、心の中に。

お前なんか魚の骨ズタズタに刺さって死ねばいい。

まだ全然完成してねえよ。

そんな昔の話持ち出すんじゃねえ、殺すぞ。

夢みたいなこと言ってんだって自覚しろよ。

泥棒みたいな立場なんだって知ってるか。

情報量情報量。

夕葉ってわかるか?

ドレミファソラシドを歌えるか?

重量上げ、どんくらいできる?

血が足りないね、血がね。

どろどろ流せよ。

最近ずっと日付変わるまで起きてたからって、今日もそうだとは限らないじゃない?

何その顔。怒ってんの?

殴られたいなら会いに来いよ。今すぐに。ああ。

標高差あんだ、そっからグライダーで、飛べ、ここまで。

俺はなあ、あのなあ。

知ってるだろ? だからなんだろ?

わかってんなら黙ってろ。

くそ、俺だってわかってんだ。

飯を食いたいねえ。魚がいいねえ。野菜をたっぷりねえ。

味噌で炒めるんだよ、味噌で。

ああ、しかしみそ汁もいい。かぶるな。

カレーライスでいいよ、そんなら。

来いってんだよ、早く。

無理じゃねえよ。

頼むよ。

ゴミ捨て場があんだよ、心の中に。

そこに何もかもしまってあんだよ。

お前のことも。お前とのことも。

いつか魚の骨で死ねばいいと思ってんだ。

早く早くと待ち望んでんだ。

あの頃の俺もそこにいるよ。

お前と一緒に死にたくて。

ああもううるせえ。どうでもいい。早くしろ、早く。

昨夜のニュースを見たのか?

見てないのか、そうか。いや、俺も見てない。

何があったんだろうね、この世界では。

別にニュース見たからどうだってことじゃないよ、知ってるけどさ。

何も知らないで生きていくことって辛いじゃないか。

俺にはもう何もわからないんだよ。

だから、もうやめろって。そうやって、

昔の話を持ち出すのは。