液体

愛液をひとすくい

ぺろりとなめる

そういう妄想を君はバリヤーではじく

僕の右手は行き場をなくす

懐かしいねあの芝生

寝ころんで笑ったね

立ち上がったらまっすぐに

駅のほうへと歩いたね

君は甘そうな飴をなめていた

それを口うつしでほしかった

唾液でも涙でも愛液でもすべて

同じ味がするのだろう

流れる汗も飲み干したかった

一度だけでも夏に会いたかった

その香りはあの香りと同じなんだと

今でも思って興奮している

この味

この匂い

この肌触り

みんな君のと一緒かな

足りないからわかんない

もう一度会いたい

ここに来てほしい

なんでも揃ってるよ