みんな好き
すべてが恋で
全部が全身
愛してるって
わけもないこと
ピアノの音
ヴァイオリン
歌声と囁き
虫や川や星にも
耳をすませたくなって
あなたと離れる
その時にはぜひ
花火をしよう
打ち上げ
手持ち
線香花火
なんでもいいから燃え尽きるのを
僕は見ていたい
どんな色でも構わない
どんな光が照らしても
それが笑顔でなくたって
あなたの顔を見ていたい
さよならは積もる
減ることがない
さよならはそのままで
こんにちはって
何事もなく続いてく
終わったことは確かだったのに
きらめくよ
歩いていても
一足ずつが
水たまりを跳ねるように
光の粒をとばしてく
恋の鮮やかな模様
愛のセンチメンタルな結晶
微笑みは宝箱を開けたように
僕の心をひそかに照らす
遠くにいてもそれがわかる
隙間から
風が吹いて
波が起こって
さらっていくのだ
恋の砂浜
そのひとつひとつが
証拠になる
ひとはひとをうらぎるよ
ぼくもきみをうらぎるから
そう約束して十年が
たった
泣きながら
照れて名前も呼べないが
可能性、あらゆる可能性
無限の分岐点
夢の中
君を描く
夢が描く
夢それは
あらゆる観念的なもの
身にまとう温かさ
完璧でなくても
君を描く
それは夢
夢のまた夢
愛を描く
ゆっくりと
端正に組み合わせ
すべての抽象的なもの
その夢の城
織り成され
積み重なって
光を放てば
それは夢
虹の源
君はいる
そこにいる
夢のある場所
あらゆるものの満ちたとき
世の中よ
嘘つきのほうから消えていく
そんな君たちだからこそ
僕は信じる
洗練された青春の
その結晶の輝きを
幸あれ
多すぎる音は無い
平たいリアルの残像は
胸の奥底にあってこそ
芸術を愛でるつもりで
若い娘の生き血をすする
それが自然で
それは哲学
リーダーたちは消えていく
すべてを教育として
置き土産を残して
新しい人へと
降り注いでいった
愛した日々に悔いはない
道を分かれれば
すべては嘘となり
だからこそ前へ進む
宇宙で一番正直だった
あの偉大な人たちが
残酷な嘘つきに転向しても
愛した日々はそこにある
新しい嘘はまた
新たな真実となり
この世のどこかで育んでいく
これからの世界を照らし始めた
この門出に
残された幸なきものたちは
背負わされた種を蒔いていく
いつかその肩に
天使の羽根が残るまで
みんな
ありがとう
僕は大丈夫
輝いている
ときめきを
こころのまるい
君たちは
忙しい
悲しみを赤く
よろこびを青く
巡りゆく
循環のなかで
吐き出すような
笑みをみるより
透明なきみの
秘密を知りたい
今度遊びに行くときは
たとえいなくてもかまわない