雪だるまへ

「雪だるま」でラーメンを食べよう

とても深夜に

おじさんは今日も世間話をしてくれる

テレビがいつもついている

『サバイバル』とか置いてある

いつも誰かがビールを飲んでいる

僕もいつかはビールが飲みたい

でも僕はいつも

毎回違ったラーメンを一杯だけ食べて帰る

塩としょうゆは600円

味噌ラーメンだけ650円

とてもせまくてカウンターには

とても十人は座れない

だけど決して混むことはなく

静かに飲んで食べている

とてもとても古いお店

君を連れていきたい

どんな顔をするだろう

写真のような一瞬を

君と過ごしたい

永遠に僕たちがそこでだけ

僕たちでいられるような

たとえ死んでも

もしも別れても

どんな悲しみが流れ込んでも

いつか遠くへ行ってしまう

いまも遠くにいる君へ