書店

薄暗く湿気た

汚らしい書店よ

意味のくせ偉そうに

高く澄まして幸福そうに

小売風情が

時に不幸気取り

都合で読み換える

他人の生首を整然と並べ

品評づらして楽しいか?

 

僕らの肩にかかっています

あなたの金にかかっていますと

「文化」人質にペテン師が

死化粧ばかり上手くなってよ

生きた奴隷を鬻いでみろよ

ぶっきらぼうに突っ立って

わたしが美と智の門番ですと

顎ぶら下げて

それは飾りか?

 

僕はあんたらが本当に嫌いだ

珈琲や酒に書籍を漬けた

でっかい甕をテーブルに置いて

この館の主人です!なぞ

両手広げて

恥ずかしくないか?

 

煤けた香りや

埃の色も

シーシャみたいに吸い込んで

うっとりしてる髪の女

ひげの男

 

にっこり笑え

外周走って来い

レジスター前でメガネして

無愛想に本を渡すな

ありがとうとか無理して言うな

お前の店でもなんでもないんだ!