死んだはず 蛇を両側から引っ張って

瞬間的に手裏剣をキャッチ

伊賀の忍者にゃ負けてられん

意固地になっちょる 忍びも老齢

ギコシャコショコと 歩く音

くせもの

槍で突き刺す 越後屋の側近

貫かれたる 畳の裏には老齢忍び 間一髪の 頬の傷

見たぞ聞いたぞ大名よ 穢れた賄賂 はした金

水路を飛び越え したり顔

走るぞ 走る 江戸城目指し ふと眼前に 黒い影

迫るは追手のライバル忍び 影侍を従えて

やあやあ やあやあ

文明機器を携えた

伊賀の忍者に軍配か

はたまた甲賀伝統芸能

ドンパチ

若いもんにゃ負けやせん

積み重ねられた無数の死骸

ライバル忍びの青い顔

一目散に逃げ出した

あんまり慌てて逃げたので

密書を落として大目玉

城へ帰れば忍びは英雄

ホクホク顔の我が主君

街の不正に一喝し

忍びは国民栄誉賞

ただし老衰で死んでから

※あああ我らの老齢忍び

 ああ 忠君の老齢忍び