恋の証

みんな好き
すべてが恋で
全部が全身
愛してるって
わけもないこと

ピアノの音
ヴァイオリン
歌声と囁き
虫や川や星にも
耳をすませたくなって

あなたと離れる
その時にはぜひ
花火をしよう
打ち上げ
手持ち
線香花火
なんでもいいから燃え尽きるのを
僕は見ていたい
どんな色でも構わない
どんな光が照らしても
それが笑顔でなくたって
あなたの顔を見ていたい

さよならは積もる
減ることがない
さよならはそのままで
こんにちはって
何事もなく続いてく
終わったことは確かだったのに

きらめくよ
歩いていても
一足ずつが
水たまりを跳ねるように
光の粒をとばしてく

恋の鮮やかな模様
愛のセンチメンタルな結晶
微笑みは宝箱を開けたように
僕の心をひそかに照らす
遠くにいてもそれがわかる

隙間から
風が吹いて
波が起こって
さらっていくのだ
恋の砂浜

そのひとつひとつが
証拠になる