美しい人間

ただ佇まい

しおれゆく茎に水通す

絹よりも絹らしい絹豆腐

崩れそうな年輪を朝毎に整わせ

小さなあくびを全身に広げ

細すぎる線を日光に見せる

 

ちこうよれ道の土

散歩は向こうからやってくる

珈琲は魔法のように渦を巻き

晴天をかき分ける白い雲のように

わたしの脳へと入ってくるのだ

 

そこでようやく目を開ける

散歩は向こうからやってくる

気がつけばもう道に立っている

長く細く続く小川の飛び石その先に

靴のかかとがずっと見えている

合わせるとそっと消えお尻のほうから背中に入る

 

手のひらを君は待っている

誰かがそれを知っている

触れられる未来と触れられる未来の

繋がったところに愛が輝く

肉体と肉体の交差点それは

目を閉じて移るワープ現場の合成写真

一瞬で浮き宙に

淀みない絵画を描く

 

焦らされて終わる夏の日

美しい人間は冷えるのを待つ