一つの老後

時計は音

たてるのをやめ

食事はもう

我々を循環するだけ

 

世界のどこか

記念樹のように立つ

誰からも見えず

春のたび花を咲かせる

 

人を諦め

神を閉じ

ただふたりきり

できるだけ長く

一緒に遊んで暮らしたい

 

君がもらってきたカブトムシを

暗い部屋で耳傾ける

愛というのはこうしたものだ

永久にここで時間が止まる