憂う

憂う 憂う

この深夜

ただ空気の量

色じゃない

 

人生も長くなれば

何もない軽さを

恐怖とし

 

過ぎし時をただ

悔いるでもなく諦めて

 

無を埋める

 

怒りに任せて突き抜ける

重み求めて泣き濡れる

溜まるだろう 皿に 狂うなり

よくもずしりと響くはず

 

くだらぬ固有名詞

思い巡らし

何を語らず済ますのか

無を志すな

無を知れ まず

死ぬ前に

海図を描ければまだましだなと

胸を撫で下ろしてんじゃない

話はそこからなのだからな

 

舐めんじゃねえよ

わかるだろ

わからないなら

もっかい見ろ わたしを

わたしの苦しみ

わたしの憂いを

笑うなら

知ることを無とし 借りとせよ

ゆっくりとまるで歩きながら飛ぶように

すべての移動を

丸としろ