2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

朝帰り

透明な豆腐屋と クリーニング屋の窓を通りすぎ がに股の自転車とすれ違う 高架から始発の音

神様

女の子会議は ストレス解消 ぶっちゃけ放題 わがまま放談 屁理屈の嫌いに 禁忌的の好き 裸で踊る無責任大会 真実の愛は人海に沈み 洗脳混乱さようなら わかっているけど今だけは少し 違う神様を信じてみたい

間隙

普通な僕らは不思議な力を 排気ガスのように吸い込んで 手をとりあって歩いた道路の 深夜の姿がわからない 真空状態の風船の中で 時おりの針も跳ね飛ばし 上も下もなく踊りを舞って 飛び散る汗が壁の中に消えた グラス傾けて光った角度の 目立たぬ視線を見な…

泰葉

泰葉は気が狂い あんなことを言い 小朝は冷静に それを覆す しかしキチガイと真顔の言い分は常に等価であり 真実はどこにもない 信じるという不透明な祈りの中に そのかけらが眠っているのみだ 身体を重ねた男女は血液を交換し 脳みその味噌をこねまぜる 果…

もう愛している

知りたいことはもうない 君は完全さ 聞きたくない知りたくない そんなことばかりさ 前の夜に見た夢の話を 延々と聞かされるような 父親に犯されたわけでなし 呑気に酒をのんでいるだけさ 砂の城の永遠を ただ信じているのさ 崩れませんように 蛇に足を描くよ…

幽霊船

幽霊船に乗るよ ぼろぼろの旗に並んで 優先的に乗るよ ずっとばかにされていたけれど 今日からは立場が逆だ 幽霊船に乗るよ 幽霊船は よろよろと呻くように 関節を鳴らしながら 地下倉庫でがいこつが からんからん 幽霊船は どろどろのへどろを燃料に きらめ…

わからない

好きなものの違いすぎる僕らが 愛し合えることを 正当化するための理由なんて いくらでも考えられるけれども というように 散文的に書くと 詩ではなくなるので 僕は何も言えなくなる 好きなものが違いすぎる 僕らは愛し合う それはそう 正しいと 可能性は告…