深い発熱
キリストのこと
愛するべきか
忘れるならば
偉大なる誰かと僕の思い出は
たぶん永遠にくり返されてゆく
夜のうちに
星は輝き終わって
広がる空がほしいまま
駅に向かう二人をとても小さく見せる
石はアスファルトに
猫は前方に
公園は背景に
何もしなくても絶対に
酔うのは人の心でなくて
若い時代の記憶であって
酩酊するのは歴史のかけら
指先が震え
積めないピラミッド
いつかいつか
すっきりと風化して
三角になる
すらりと長く
美しい僕の身体を褒めて
おとなしい愛に
確かな不安
終わるとしたらきっと明日
あの味をそっと思いだすとき