少年Aの散歩

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原点はいくつもある

 題名はAIR車谷浩司)の曲『運命はいくつもある』から。

 8行しかない短い歌詞の中で、「運命はいくつもある」というフレーズが印象的。
 AIRで最もよく口ずさむのは『Last Dance』という曲だが、最もよく思いだす彼の言葉はやはりこの「運命はいくつもある」だ。

 運命はいくつもある。
 どういう意味だかはうまく決定できないが、運命はいくつもある、のである。とにかく。
 沈みこんだ歌詞世界の中の、確かな希望。
 運命はいくつもある。

 それをもじって、「原点はいくつもある」。
 そう書いてみて字面を眺めてみる。運命がいくつもある、というのと、意味はあまり変わらないような気がする。
 運命がいくつもあるなら、原点もいくつもある、のではないかと。

 僕の運命はいくつもの原点から出発した線が絡み合って、織り上げられて、鮮やいでいる。(鮮やぐ、なんて言葉はないのだが、華やぐ、があるのなら、あったってよいだろう。)
 原点が増えていけば、運命は様相を変える。また別の運命が生じたり、する。

 こういう格好つけた感じも、いろんな原点から生じた一つの結果だし、別の文体で書くような時も、それはいくつもある結果のうちの一つなのだ。
 文体はいくつもある。

 そういうわけでずっとやりたかったことをこれからやっていきます。前回の記事「原点をめぐる」にあれこれ書いたような僕のいくつもの原点を、ゆっくりと書きのこしていきたい。
 本やマンガ、音楽、映画などにとどまらず、友達のことも書きたいし、あらゆる思い出のことを一つ一つ、整理して書いていけたらな、と思う。
 好きなものだけでなく、悲しかったことも含めて。
 それがいくつもある原点のうちの一つであれば、臆することなく向き合っておきたいのである。
 すべてを赤裸々に、正直に書こうというのではない。ただ僕という多少妙な人間ができあがった背景には、いくつもの原点があって、そういうふうに生きていくことも、人生の手段としては「ある」のだということを、とりわけ自分よりも若い人には知ってもらいたいな、という意図で。

 原点がいくつもある、ということは、たくさんのものを大切にして生きてきた、ということだと思う。もちろんその裏には、おびただしい数の「大切にできなかったものたち」があるから、それが負い目や引け目になって、これまでそういう振り返り方をあまりしてこなかった。

 もういい歳になってきたから、やってみようと思う。
 何から始めよう、と思って、考えるまでもなく「やはり絵本かな」と決めた。
 初めて好きになった……というか、自分で「これは好き」と意識した絵本は、『きゅうきゅうしゃのぴぽくん』だ。
 まずはそれについて書いてみたい。

 ゆっくりと少しずつ、記事を分けながら更新していきます。


(ちなみに、この企画は本当は、学校でプリントとして配ろうと思って考えていたもの。なかなか書く時間がとれないので、いっそこっちで書いたものを転載してしまおうと目論んでいる。しかし何年かかるだろうか。)


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