雪と口笛

実際家であり生活者である君は

赤ままの花ばかり歌い

赤ままの花ばかり歌い

革命的インテリゲンツィアの僕は

僕なりにとんぼの羽根のことを歌い

自転車で走り抜ける

歩いたり走ったり

電車に乗ったりとせわしない

あの娘の横目に傷つきながら

雪景色を歩く

手をつないで

その 幸せよ

君はいつまでも赤ままの花や

とんぼの羽根について

歌うだろう

僕だって歌うだろう

泣きながら

手をつなぐ僕とあの娘は

雪について何も歌わない

口笛を吹くだろう