無縁

幸せが

育まれて膨らんで

爆発しそうで死にそうで

宇宙まで行きそうなくらい大声で叫び

名前を呼び愛を誓い

そして忘れて思い出す

君と会う瞬間は

想い出の荒野に立つ金字塔

鋭く根を張り突き刺さるように胸に生えている

輝く一瞬を窓に映し

あの昂揚感を永遠に残して

すべてを忘れて

何もなくなっても

写真の中に

映像の中に

音の中に

歴史のどこかに

ものの中に

気狂いのような風景が残されていて

今だって狂気じみている

明日には忘れる

しかし時間は刻んでいく

新しい快楽に溺れても

だから僕は何も知らなくても

一切に無縁でも