未来のすべて

年末が押し詰められて

膨張しきった時間を前に

未来のすべてが不安になった

愛だけを信じて

炬燵に入ってくつしたを編んでいます

血が流れても

雪が積もっても

くるくる回る編み棒の永遠が

世界の法則を支配している

永劫そうであったらいいのに

あなたが僕を好きである限り

僕もあなたを愛しているのですが

それはまるで毛糸のように

育まれていく美しさなのですが

あなたに肉体がある限り

僕の欲望はとどまるところを知らず

いつまでも求め続けるのです

あなたの心が澄んでいるならば

僕はその寵愛をいつまでも受け続けるはずで

僕の精神が正常である限り

あなたに未来のすべてを捧げていくのです

不安ばかりの未来のすべてを

あなたに捧げていくのです

生きたままの魂を祭壇に置く

生け贄の儀式のように

あくまでも敬虔に

祈りを捧げていくのです

年末だから

押し詰められた時間が爆発しそう

凝縮された一年間が暴れ回っている

狭い狭いこの頭の中で

その熱量はまた次の一年を動かして

やがて失速し

またこの時期になって

逆戻りしたがるような反動が

爆発をほのめかし

世界をそわそわさせていくのだ

未来のすべてがあと二日

まったく新しい太陽を待って

身動きもできずに震えているのが

あと二日