燃やす

焦らしてんじゃない、迷ってんだ

君を焼き尽くす術を

ガスバーナーよりもアルコールランプよりも

柔らかい炎で

あぶって、あぶって、あぶって食べる

天然のタレ、秘境から汲んで

初めまして

闇の中、トンネルの中には必ずコウモリが

濁点求めて飛びまわっている

ゴリラ、クジラ、インドゾウ、サーベルタイガー

僕は剣、抜いて息を殺して

一刀両断狙ってんだぜ

夕暮れを真っ二つに

僕らの進むべき地平線を切り開く

さあこれからどうやって料理してやろうか?

「変態だ」って罵られても知ったこっちゃない

新しいステージに上げる

燃え上がる金色な炉の中へ

僕はふいご押す

政治の果て、闘争の蜜、選挙は続いてる

どこまでも、どこまでも選挙は続いていく

燃えさかる火炎の上で

僕たちの投票用紙は舞い踊っている

その中で僕らだけ、焼失していく

上がれ、上がれ、上がれ、ねじ曲がれ木の幹たち

夢の続きは政治の果て、闘争の蜜、終わらない選挙

夕方に響き渡る近所の音を集め回ってオーケストラ奏で

世論練り上げてドロ団子、投げろ

巨人の手で固められた女子たちの塊

あちこちから肢体飛び出て複雑な卍型

それぞれの痴態、集まって妖艶

詰めこまれた奴隷船の、垂れ流しの遊女たちと

弱々しくて肌の白い臆病者の若いやつら

病気持ちの癖に

ゴキブリの足

千切って書いた犯行声明文

引きこもり少年パソコンの画面に貼り付けて

高らかに笑う、親が来る

キャー

母親卒倒

父親脳卒中

弟が泣きじゃくる

焼けこげた小学生たくさん抱いて引きこもり少年笑う、警察来る

中身くりぬいたゴキブリの胴体に火薬つめて爆弾、投げる

僕は千年後に蘇って立候補する

有名になればなるほど身動きは取れなくなる

あの頃はあんなにメスシリンダー割ったのに

血豆できるほど背筋計ったり

強くなりたくて将棋はじめたり

ハイパーヨーヨーが役に立つって本気で信じてたあの日だったのに