僕は正しさという檻の中でずーっとマンガを読んでいる
一人ぼっちで泣いている
友達は遠い遠い違う檻の中で同じようにマンガ読んでいる
一人ぼっちで泣いている
外の世界ではよだれ垂らしてる
みんなよだれ垂らしてる
目からよだれを垂らしてる
ジャラジャラと小銭の音に僕はときめく
涙ながしながら5円の水あめをなめたがっている
おじいさんの紙芝居とおじいさんのお菓子が食べたくてたべたくて
よだれ垂らしてる
口からよだれ垂らしてる
正しくよだれを垂らしてる
空飛ぶマンガ
ぱたぱたと
有象無象
海を渡り空を越えて消えて
ヨーロッパ
バスケットボール
殺人
インフレ
そんなマンガを読んでいる
腐った目から流れるは
よだれよだれ
黄金色のよだれ