ユーカリ

冷静になると部屋中にユーカリが充満しているではないか。

何もやる気が起こらないのはこのせいか。

パソコンから突然、鳩時計の音がする。

ウィルスに冒されているのではないのか。

何すれば元気になれるだろう。

頭のねじを外したい。

海へユーカリを還したい。

甘くない頑丈なプリンに押し潰されたい。

窮屈で柔和な洞窟の中に押し込められたい。

低くベースを響かせながら

耳許でギターを叫ばせてくれる

そんな貴女を探しているのだ。

あ、胸が。

脳みそが。

不安になってくるじゃないか。

ユーカリが入り込んできて

むしゃむしゃと巣くう。

穴ぼこだらけの感覚が

ほれ、血管を減らすではないか。

落とし穴に出会った赤血球

人知れず闇へと消えていく。

白血球が増えすぎている

ユーカリの好物

白血球が増えすぎているよ。

身体の中へと弓矢を射たら

反射を重ねてぐるぐると増える。

そのためにほれ、これがあるではないか。

自分で一人じゃ辛いのだ。