草花のバレーボール

舞う月に眩暈を覚え

葉っぱ暗闇にふらふらと浮く

ぐらぐらと

目の前を月が踊る

なんというスピードか

庭の草花がにょきにょきと育ち

僕を取り囲んで笑う

にこにことリズム取りながら揺れる

それらの隙間を縫うように

低空に舞い踊る月

時おり股の下を通り抜けたり

フラフープのように腰の周りをぐるったり

いたずらのような

子供じみた動きを見せる

願わくはそのまま君たちは

あらゆる動きの残像を黄色い光の糸として紡ぎ

繭のように包んで僕を寝かしつけてくれ

あはは月がうるさくて眠られないか