腐れ外道が冬列車の中
狭い優先席にどっしりと構えた
不細工な男を見たんだ その隣に
不細工な女が居たんだ 胸が 痛んだ
不細工な女の傷んだ胸は
爆発直後のゴムバルーン
ゆっさゆさとゆらゆらさせて
外道の腐れた胸の内を 射たんだ
けれどもちっとも感動ではなく
不細工な男の臭すぎる右手が
不細工な女の脆すぎる右胸を
まさぐり揉むのを見てしまったから
女はピチピチの黒いハーフパンツ
デカすぎるティー・シャーツに
髪飾りとピアスを不必要に
意味もなくただジャラジャラ鳴らせてる
あばただらけの不細工なまたぐらを
大きく大きく開かせたら
どす黒いネバネバでコチコチな指らで
太もものうちがわをさすってた
腐れ外道は不細工たちを凝視して
冬列車の中で
無心に無心に口の中へ唾を溜め込んでいた
まったく無意味に口の中へ唾を溜め込んでいた