震度三千のあばれ魔人

ひげづらの小六

南へ

海岸線を越え

大陸棚を

征く

海底の落とし穴に落ちる

地球の中心を通る

噴水のように

裏側から湧き出る

ひげづらの小六は

ブエノスアイレスでも好評だった

サッカーボールにかじりつきながら少年は

(ブラジルの主食)

ひげづらの小六を発見して

投げつける

破裂する球体

肝臓からは肉汁が飛び散る

死んでも死なない

パラドクシカルな薬を

ひげづらの小六は

老いた占い師から奪い取る

すると年老いた占い師は

更に年老い

消えてなくなったという