みんなごめんね

みんなごめんね もう死ぬね 誰でもいいから 許してください みんなごめんね みんなって誰? わからないよね みんなごめんね 名指しできなくて 言いたいことなら 山ほどあるけど もう死ぬね こんな言葉しか 伝わらないから

さよならムーンスター

普通の人間をどう許していこうかね うるせえ奴らを 脳足りんはしゃぎ屋の 無駄に歳とった半端者どもを それにしても小さい女の子は お母さんの手を 繋げくるくると回し すべてを背景にしてしまう 愛について考えようという 呼びかけを 漫画本で跳ねのける 最…

神経衰弱

さよならだユー 自律神経 どっかいっちゃった イカれてる頭に 体がついてきていない おやすみよミー 華やかなる死の予感 気狂いのゴール 徹底的にやってきたとおり ちゃんとぬるめの風呂に浸かって 副交感神経優位のまま眠りに就こう 最高な世界 桃色クラブ…

加虐と被虐

嗜虐の心 講座を開く 痛めつける水 喉を焼き尽くす 加虐か被虐か わからなくなる 君が苦しみ 僕も苦しむ 愛にするには 愛にするには

詩人の指

君は詩を書くんだね って詩の中で詩について述べる 自己言及的な?のはだるいんだけど しょうがない まあ戻そう エンジェルは喋れない 赤ん坊だから きれぎれの音の切り貼りで すべてを伝えてくれる 女神は微笑むだけ 口を開けた女神を見たことがある? 画像…

青春がまた今日も

おはようトゥデイ 青春がエブリバディ 風吹けばいつだって18歳 川原はすべて草原で 石は絶対あの山から来た 一人きりでバスに乗る 左右にカタカタ傾いて 田舎道走ってく 地平線に沈んでく 青春はいちどだけ はじめてのキミと それを何度もくりかえす

上昇するには梯子がいるね

持ちきれない骨董品の 古い町 あふれて落ちる もう僕はここにいない すんとした音 なにもない耳に 大袈裟なやつだ 指のこと 見つめてごらん いくらでも増えてゆくだろう 吐息の色がここに見えるよ 煙のように渦巻いて 夜が止まる 稚拙な匂い 思春期みたいに…

雪に炎

夢を遠く知る かたちが僕になる 雪が降って粥食って 裸の君がそこに寝ている お酒を飲んで吐く息が すべて透明に変えてゆく 舌に口内に はなすじに麻痺をくれ 愛もない意味もない 凍えがあるだけ それを溶かす炎は僕の 心の中で誰にも見せない あなたにもね

夢の扉

終わらない美 触れても触れても溢れ出て来る ような気がしてる 冷たい肌少しずつぬるまって また冷えてやがて 大いなる予感 溶け合うような離れるような 夢の世界に落ちてゆく 世界は閉じる 0ミリまで極限へ 本当はわしらの匙加減 でも確かにみんながそう思…

もうよそう 重ならなくなる 目は閉じすぎても 刺さるだけ 終わりに近い 明かりは眠たく 火のように 揺れてかすれる 運命は店仕舞い 闇に残るはわたしだけ 目は開けすぎても 乾くだけ

絵にした間合い

さよならボーイ 集中包囲 喜びと啓示 ゆらりアーカイブ 歩きつける配牌 酔いがちの春 この年末に さよならボーイ 感覚の麻痺 品川駅から新幹線で 飽きないよ一生 階段は続く 腹這いで合宿 ナッツバッグにリスがまつわる 通、この町 新しい 光より明るい美 許…

書店

薄暗く湿気た 汚らしい書店よ 意味のくせ偉そうに 高く澄まして幸福そうに 小売風情が 時に不幸気取り 都合で読み換える 他人の生首を整然と並べ 品評づらして楽しいか? 僕らの肩にかかっています あなたの金にかかっていますと 「文化」人質にペテン師が …

深夜のみ

口頭で言う デスマジック怯え ゆーとりまんでら問診途中 ええがやな 最近鳥には言っとるけれど 仮にもポイズン気取ってきまして 損切りなくても哀願よゆー マリちゃん待って しがらみの船に 小一時間の待ってる待って もうすぐ消える すっと新しく大好きな君…

渦巻き

ううん雲の舞う 美と美の儀式 遠く遠く指をのばして 量子反転 くるりと笑って 僕が上むけば 君は下をむく 僕が右見れば 君は左を見るように 髪の流れ 見えない香り 口の中の飴 癒えない音に 手のひらで耳を転がすと 首が大空をネメ回す 世が渦巻いて決着がつ…

自然を愛する不届き者は

概念の限界 人間で風穴を開けろ 正しさの不信感 手のひらで拭い去り 嫌われた人に会いにゆく 傷ついた心をもって 泣きそうで痛ましく 恥ずかしいまま胸張って あんたはあんたの好みを棒にして持って 貫いた抜け殻を憎しみにして また強くなるんだな 優しさを…

流れるだけ

花は届く 飛びもせず 記憶されたところへ 指先はいっさい触れなくとも 火打ち石のような 頬と頬 時計の音のように 木登りをしましょうと 呼びかける 汗をふくタオルを持っていきましょう 虫の音を聞き分ける 練習をしよう 目を閉じて 君の声 いまはどこか山…

ワインの血割り

不安ピーク ドーザーで越え 悟りに澄ます これを保つため 酔い続け 酒 クスリ 虚栄 肌に大人が結露する アーマー並みに固着する 心の内に仏を眺め 手のひらを胸の前に合わす 光り輝くまで 待つ 待つ 待つ 待って 待って 待って そのまま氷漬け 浮いて飛ぶ 抉…

さみしさとやさしさ

歩くだけでこぼれるので拾い回る可哀想な奴 拾い回って歩いてはまたこぼれている そのさみしさを見て何も言えなくなる優しい人たち さみしさとやさしさが下手すぎる いたたまれなくなって僕 カロリーメイト吸いに出る 可哀想な奴 可哀想な奴 誰でもいいから…

少年時代

忘れないです 見送った 五月の夏の終わりです 白墨の指に残った違和感と 咳き込む乗客にぼくは困ります なぜなのでしょう 過ぎゆくものです 縦長の積み木を二つ その上に三角を一つ おうちの中にぼくはおります その中にうずくまっています いついかなる時も…

旅情

かつて、かつて 路傍の憂い、 愛の飛ぶところ 旅をすべしや すまじや波瀾 急流に呑まれ白痴となって 陽射しの陰で眠るころ えい音の下 狩衣を濡らすチイと風 松の葉の先に雫がひとつ 恋を忘れて青空へ 蜜柑の香りがのぼり立つ ひらけた山道 あの風景が何枚も…

半身

この子は僕の半分で 君が痛けりゃ僕も痛い だがそうでこそ遊ばせて 痛みを知らなきゃまたいけない ともに歩んでいくがゆえ いちにいちにで別々に 寝るときはひとつ ああこれから僕もそこへゆこう 君の待つ 明日はどちらが先に起きても いちにいちにで たまに…

なんでもしあわせ

ちょっとしてるよ ちょっとだけだよ それもわかるよ だからごめんね だけど すごく楽しくなかよしで いつまでもこう 未完成のままでいいかもしんない お部屋は片付けるけどね 明日のことは明日かんがえる 明日のことを今日かんがえる どちらもたのしい さよ…

不気味な親子

不気味な親子 安いコーヒー スマホでゲームしながらタバコ吸う ちりちり髪でアンバランスな洒落た服 たった一人で空気を汚す 若い男が中央の席に座っている 一つもいいところがない 強いて言うなら安いだけ 近所のじいさんたちがずっと話している サラリーマ…

雑観

君のこと 愛しているよ 愛し終わって 思ったことを 今全部 ここに書いとく ここまでは前に書いたメモ すずねちゃん 生意気で 卒業したら許さない 中退してなきゃ永遠にここに グッドラック!だねえ 裂けろ 映れ 相方も根拠なく 果てろ 散って死ね 薄く浅いプ…

君の誕生日

木漏れ日が雨ばしらのように スカイツリーと並んで光る ここは魔女の店 パッとコーヒーが出てくる おかわりもパッと出てくる さんまのランチはごはんみそしる すいとん それに副菜が13品 扉の向こうで小人か妖精がせっせとつくっているのか 指先からパッと出…

恋は瞬間

恋は瞬間 愛は場面 春は局面 パラダイス 目の前を過ぎる瞬間の コマひとつだけ落ちてあり 立ち上がり歩む液体のような あなたのことを一瞬に好き 恋はたちのぼる 頬を血が染める 君は遮断 それよ残像 恋にあらず お前の心を占めるのは たんに残影 お前の心に…

たとえば僕が春になる

ストーリー落ちていく ふわりと 地に着かず 跳ねる 鹿が歩いているところを想像する ゆっくりとすればそれで十分に幸福である 僕が春になることを試す じっくりと心で思う 朝が来たらやってみようと思う 船が進むとする 小舟だとする そこに僕がいるとする …

自粛

続け続け 控えい 控えおろう! 粛々と生きよ お天道様のあるように 生まれながらにお上はありて 圧政悪政ありますが 私の上にあるものと 私の下にあるものは 私にゃどうにもできません 天と土とにゃ逆らえぬ はずが どうしたことか? 現代の思い上がった人類…

ヒイラ木

ヒイラギ ヒイラギ スナックの名前 今はもうなし 新しくもできはしない ヒイラギは散る 花梨 まだある喫茶店 甘く苦いはずの ただ古ぼけた煙草の匂い いずれ落ちて土となる 愛とともに花梨 ヒイラギ 冬にある歌 他の季節には聞こえなくなる ただ耳を澄ませれ…

散歩

小さくて素敵な家だ 細く黒ずみ 二階の窓に真っ白なレースの 飾りがどうにか掛けてある ここを覚えた 全てが僕のものになる 賑やかに透けた解放書店 毛布をかけた桜橋 陽の当たる身体 底に沈んで土を踏む 老人老人 行く先に常に 少年、少年 一輪車の少女がU…