祈りは学んで実りある

おばあさんの喫茶店

寝転んで読む

その影に妖精が

僕のメルヘンを呼び起こす

 

色と形の花々が香る

散歩する人の残像で

少しずつ生きる小さな人々

何も心配は要らないな

 

信じることが証拠になった

祈りは学んで実りある

みんなのことを考えるときに

大切な人が手のひらにいる

 

古い木枠の入り口くぐって

革張りの紅いソファの上で

珈琲と煙草とトーストと

漫画雑誌がけむりをたてる

 

大きくなって翼がしぼみ

歩くそばから魔法の粉が

小さな路地に積もっていく

そして奥まで染み込んで消える

 

いなくなってしまったみんなのことを

靴のかかとで噛み締めた

青空と雲のある場合

高さなんてもう関係ない

 

僕らもきっと手のひらのうえ

だからあんなに笑っているんだ

美しい人の手のひらのうえ

手相の道を散歩する

死に亭八方塞り

ピンクのヴァンズ

赤いシャーツ

ドゥンドゥビドゥンドゥビへヘイヘーイ

ドゥンドゥビドゥンドゥビへヘイヘーイ

 

何度もくりかえす

関係ないけど「他人は信じられない」と言うとき人は

っていうのは日記に書くとして

あーサインもらって握手しとけばよかったな

チェキでも撮ってね

こんなに暗くなるのなら

 

ここから始めます

いつもの大気

 

吸うとる令和

以上です

夏の朝の想い出のまとめ

眠れなく

バンガローのテラスで

知らない隣のかわいこちゃんと

話してちゅーして

朝を迎えた

そんな想い出をつくりつづけて

3000年がたちました

あるフヘーベン

件メルワルツ

千葉行きの切手

地震ボン

 

 

夢みたいな朝霧

つめたい空気と汗ばんだ肌

知らない隣のかわいこちゃんと

チュンチュンバードのとりあいっこして

合宿のバンガローはどっかいっちゃった

あれからいちども登らない山

 

健康には吸うべし

澄んだ空気を取り入れるべし

知らない少女と朝霧に包まれるべし

何を話したんだったかなあ?

ふ、それは本当は三重の鈴鹿の建物のなかの

廊下でしらない中学生のバレーやってる女の子とちょっと

座り込んで話したってのと

稲武のことね、高校の。

一年の時の

あと中二の夏の夢

初恋のやつね

あー総集編 青春の

 

 

眠れなくバンガローのテラスで

ランチハウスでっかいの

雪は決して降ってない

積もってたのは別の想い出

ただ空気が澄んでつめたいだけなのに

あんなに誰かがいたような気がする

隣のかわいこちゃんてのが

僕を愛してくれてるような。

 

はい、愛しています。僕は

あのすべてのコマの記憶を

あの長い友達の顔もきちんと

赤いパジャマまでおぼえているよ

いつもどおりのうすい笑顔で

なーんもわからず散歩に出たよ早朝

起床時間よりもちろんはやく、一睡もせず

われわれは愛し合っていたし

いまでも愛し合っている絶対ね

だって友情てのはシーン

シーンシーンシーンを大切にしあう

それは同じ場面でなくたっていい

そっちのほうが奇跡なんだから

 

 

バンガローのテラス

テラスってのも

実はバンガローてのも

よくしらない

定義がわからない

でもサンセットつまり

なんだっていい

バンガローのテラスであの朝僕はしらない隣のかわいこちゃんとチュンチュンてスズメの鳴く声をきいていたんだよ

それは友情の赤いパジャマの子と、もちろんまったく別人でどっちかってと三重の子ね

はあ、大きくなったよね

草がぶあーって箱から虹が出るみたいに僕たちは拡散していった

遠くからみればほんと巨大に

僕たちはほんと遠くにいるけど

遠くからみればおんなじなんさ

きれいな虹の一部なんさね

だからそれを友情!と強弁したい

三重の子ともね

名も知らんけど

 

 

初孫

ひらいた奈良漬

はちみつはこんでパラダイス

わーってみんなでワイワイ

ぴー茄子

おとなしいラブり

詰むくらい好きで

あいあいのあい

ですね

ちらつく夢もほんやりと

あなたと君とをたゆたうな

 

急にそう

でも昔から

 

ほどよい距離のあのお姉さん

たなびく関係

こそ永遠

くるくるよりも

はらはらでして

 

ラブなことなくて

エーならばユーに

すっと吐く恋に

ゆっくりとモーション

 

バッチグーだってガッツポーズだ

となるんから遥か

君か僕か

どっちかの歩く

ぜんぶの道があっちへの参道

 

大衆バー

個性も

美意識も

ないとこに

班はできる

 

文化の匂いも

一切ない

当たり前の普通

そんなバーで

 

きっと

たぶん

まあそうだよな

絶対も比較も何もない

一期一会もなんもない

日常のバーで

横長のカウンターが分断する

 

世間が壁作る

常識が雨降らす

沸き立つ

煮立つ

この人模様

 

バランス崩し

頭蓋割れる

つまり終わった

ららぽーとでも行ってろ!

 

クスリ笑う

ふっと一個ずつ消えて行く

さようなら俺らなる奴ら

永遠にファッキューとかだ

 

止まってる

班の人たち

単位でゼリー

ぶにょぶにょの快楽でぜひどうぞ

 

 

最終手段

最後の最後の最後の最後の最後の最後の最終手段

(最後の最後の最後の最後の最後の最後の最終手段)

最後の最後の最後の最後の最後の最後の最終手段

(最後の最後の最後の最後の最後の最後の最終手段)

 

イエー!すれ違う列車

突き破り飛び乗れ間違えたから

ワー!魚を投げろ

うまく乗れば寿司バッチグー

 

夢で見た明るい僕

一か八かで人格改造いじめられてたので

それでもダメなら最終手段

極北をいく

 

最後の最後の最後の最後の

最後の最後の最終手段

 

ある限り死なん

なくなったら死ぬ

ハァーわたしは山眺め深呼吸

山から麓眺めても深呼吸

 

よっしゃ殺す

最終手段

自殺

それもあり

 

最後の最後の最終手段

唱えてはキメる

あたらしいステージ

エブリデイ選択

判断

やるかやられるかあるいは何だか

最後の最後の最後の最後の最後の最後の最終手段

最後の最後の最後の最後の(最後の最後の最終手段!)

一個手前をフォーエバ

境界線

夢を見すぎると

遠く離れた場所からも

おもいだしてしまう

 

あのとき買った飴玉は本当だったか

あの知識は真実か

彼女は実在するのだろうかと

 

散り散りになった記憶が

どうだか知らんが

巻き上がっていく

 

現実と

見分けがつかない

別れてしまった人たち

 

浮かぶうたかたは

ひとしく消えて

時に結ばれ

弾けて空に溶けていく

 

その空気を吸う

一度は減って

ため息となってまた増える

 

この身体だけ

血が巡っている

 

いなくなった人も

そこにいる人も

どちらなのだろう

どうでもいいが

どちらなのだろう

 

目を閉じてまだ起きている

と確信できる今

この時に

 

息を止めて

境界線をたしかめて

夢とうつつを行き来する

 

誰が好きかを考えてみる

ふたりのみーちゃん

ねーちゃんのみーちゃん

とおくの永遠

ずっとの天才

 

いまここにいる

ぼくのみーちゃん

 

ふたりのみーちゃん

 

ねーちゃんのみーちゃんはずっとの天才

ぼくのみーちゃんは毎日のごろごろ

 

ねーちゃんのみーちゃんはいつまでもねーちゃん

ぼくのみーちゃんはいつだってごろごろ

 

みーみー鳴くのはぼくのみーちゃん

ねーちゃんのみーちゃんはかっこいいまま

だけどみーちゃん

 

どっちのみーちゃんもぼくには天才

雲の上のみーちゃんと

畳の上のみーちゃん

ってだけ

 

みーちゃんはみーちゃんで変わんないの

 

ねーちゃんのみーちゃんはみーちゃんだけどみんなからは

みーちゃんなんて呼ばれてなくて

ぼくとかーちゃんととーちゃんだけが

みーちゃんって呼んでるだけです

 

ぼくのみーちゃんはぼくだけがみーちゃんって呼ぶの

ぼくのみーちゃんはぼくのこと

いろいろに呼ぶよ

 

ふたりのみーちゃんがいてぼくは一本の線をひく

それはもちろんぼくだって通過して

どこまでもどこまでも天までいくのだ

それは線路のようにいつまでもいつまでものびていく

その列車に乗ってごとんごとん

ごろごろごろと

永遠を行く

その発明が天才のあかし

深呼吸

君に会いたかった

教えてほしかった

今はどこにもいないけど

ずっと望んでいたんです

 

消えていく恋を追って

目またたかせる

 

よろしく さよなら

もう会えないけど よろしく

出会ってもいないけど さよなら

恋を夢見ている

 

僕が今夜、行く先なんて

誰も興味がないだろうけど

だからこそ歩くし

歩ける

ああ、散歩というものがこの世にあるのは

すべての人たちにとって

ほんとうに幸福なんじゃないのか

 

はあ、知らないものを見て

土を求めて

ゆっくりと行こう

隠れているのはそのままに

見えてないものは、しらんふりして

心を動かすタイミングだけ

どっかで意識しながらさ

それが優しさってもんだから

ねえ

 

ないかもしれない

探しはしない

あるときには「ある」

そんだけで

 

君と会ったら「君か!」と想おう

知ってる人でも

知らない人でも

 

さよなら さよなら

大きく息を吸って

ちいさくいつまでもそれを吐いている

そんなことがいっぱいあるんだね

死のこと

さくらももこさんのこと(だけ)ではない。お客さんがまた一人亡くなった。
またというのは、今年に入ってふたりめ、ということ。
どちらも、お客さん、というか、同時に友達でもあって、同業者だったり仕事仲間だったり、同じ趣味や好きなことを共有する人、という感じの相手だ。

 

きょう訃報をきいた人の死にたいしては、先日亡くなった人への思いとだいたい同じだと思う。くわしいことはそのときの日記(HPのほう)に書いてある。
だから、HPにではなくて、こちらのほうに書く。(HPにも、きっとそのうち何かは書くだろう。)


さくらももこさんにたいしても、たぶんだいたい同じだ。
(西原にたいしてだと、ちょっと違う。そのことは書かれたものを読めば完璧にわかるだろう。)

 

なんだろうね。僕が詩を書くというのはこういう時なんだけど、むしろ今はまだそこに至っていない。
そういえば西原くんのことを詩にしたことはないと思う。いつかそういう気分にもなるのだろうか。
いや、直截には書いていないけど、2011年以降の僕の詩のなかにきっとものすごくちりばめられている。
書けない、ということは、常に書いているのだ。僕の場合、この場合は。

 

死と詩って言葉遊びをしたいのでもないが、僕にとったらけっこう近い。

 

生きるということは非常に散文的である。
死ぬことは詩の極地だ。
だからタナトスとかメメントモリって言葉をみんな好きなんだろう。
生きるということが散文的すぎるから、
詩をもとめて死を想うんだ。

 

僕はこの秋34になる。死んだふたりのおおむねあいだくらいの年。

だからなんだということもないが、そういうことを考える瞬間、それは詩、詩情、詩的……なのだと考えている。

文学 前編

あなたがいつも文学であることを

僕は誇りに思います

愛しています

ありがとう

 

触れない

知らない

変わらない

 

うねる色なの

 

直線のからみあった複雑な気分?

いえ、そういうのではなくて

無心に心はふくらんでいく

 

僕はあなたの心の中を泳いでいるようだ

そうだと言うから

そうなのでしょう

 

内心はいつまでも絶対に自由だ

動かなくなるのは身体と

外側の心 それは朽ち果てる

 

あなたはたぶん朽ち果てた結果に

内心が自分に見えてしまって

いま非常に困っている

 

時間に焦ったせいなのです

 

無数にあるのだ

時間なんてもんは

無限にはない

だけど無数にあるものなのだ

 

愛をしよう

恋はいらない

愛をしよう

とけ合おう

手をつなごう

 

同じ事をしよう

僕らの心が重なるところへ

一緒に行きましょう

続きます

ふくらんだ理解

きれいなものは澄んでいる

邪悪なものは色ずんでいる

ほんとうの色はひかりではない

こころもち

ただまっさらななにもないむね

 

わたしの気持ちはひとごろしと変わりません

とうてい理解ができないでしょう

そのかがやきはふるえています

あんまり複雑だからです

 

夢に見るなりあなたは言う

夢にみたよとはりきって告げる

わたしはかならず注意したい

ちぎれる前に

持って来なさい

 

知らないことを知ってることにするために

みんなは頭を使うのだ

それがぼくにはとてもかなしい

どうして澄ましていられないのか?

どうして澄ましていられないのか?

 

色ばかの世界でカラフルになって

かたちのことを忘れているのだ

すべてのものが当然あって

ごちゃごちゃだけどまっさらなむね

 

ただなにもないまっさらなむね

理解で僕を君達は叩く

理解した理解した

理解によればあなたは揺れた

震えた

こころをきっとこのようにした

わたしはそうだと理解したのだ!

 

ああ

転がっているわたくしのむね

ごろごろと死ぬ

わたくしのむね

きれいなものは澄んでいる

ただそれだけの単純な夢

 

ふとう

そうなんだよなあ

酔うとるで

今はちゃうけど

忘れちゃってんです

すっかり

すっかりと

 

こっからだって思うのね

どっからだって思うのよ

そう我々の出逢い

圧倒的な導きに

神を神と呼ぶ潔さ

夕暮れ時に夕焼けだって思うこと

 

りんごをかじって

にじむ皮の色

歯の名残

誘惑のような常識は破滅

 

あったらしい

もう二度とない永遠の

仕草を待つ

歩く姿はユリの花